生まれ故郷 はイギリス その名は”ロビン”
ロビンの犬種はボクサー犬。イギリス生まれです。
祖父が飼っていた犬です。
血統書付きで、なにやらイギリス人のような長い名前がついていたそうです。
バルト・フォイ・ロビン
とても格好良い名前ですね♬
僕はどちらかと言えば「ロビン」よりも「バルト」の方が渋い感じがします。
やっぱりイギリスの犬なのか分かりませんが、かなり情熱的でした。
とにかくよだれを垂らしてグルルルルと常に周りを威嚇していたような記憶があります。
好きなものは新品の靴。
新しそうな靴を履いているひとを見かけるとかぶりついていってました。
生まれてすぐに断耳
ロビンは生まれてすぐに両耳をカットしました。
犬の耳をカットすることを断耳(だんじ)と言うのですが、なぜカットをするのか?
これには実用的な側面があるみたいです。
そもそもの理由は狩猟犬や牧羊犬が、狼や熊などと争ったときに耳に噛みつかれて致命的な傷を負わないようにする為だったと言われています。
また16世紀、17世紀にイギリスで最も愛された娯楽の一つに下記の写真のようなものが行われていました。
1820年代のロンドンでのクマの餌。(クレジット:Hulton-Deutsch Collection / Getty Images)
これは犬と熊を戦わせる「ベア・ベイティング」と言う見せ物です。
観客は犬に声援を贈り賭け事をしています。
このような類の娯楽を「ブラッド・スポーツ」と言い当時は市民だけではなく、王族や貴族からも好まれていました。
犬種は主に、ブルドッグやマスチフが多くほとんどの犬が断耳をしていました。
このことを祖父が意識したのかは不明ですがロビンも断耳をしていました。
なんかかわいそうな気もしますが、確かに両耳が垂れているよりはカットして、ピンっとなっている方がイケメンに見えないこともないです。
現在のイギリスでは1899年から「ペット動物の保護に関する欧州協定」により断耳が禁止されています。
数々の武勇伝
ロビンには数々の武勇伝があります。
それはそれは普通の犬が体験しないような経験もしています。
ある時はオデッセイ(ホンダ車)と同じスピードで走り。
ある時はおばあちゃんの手を噛んでしまい、おばあちゃんの手に穴が開いたり。
またある時はガソリンスタンドの人の手を噛んで被害届を出されて前科モンならぬ前科犬(ケン)になってしまったりもしました。
また、ある時は逆にとっても痛い痛い思いをしてしまった犬でもあります。
前科一犯になってしまった時はちゃんと犬であろうと指紋採取をするみたいで、右前足の肉球に墨をつけて紙にポンッとハンコのようにするそうです。
これには驚きました。
○○警察署にはまだロビンの指紋が保管されていると思われます。
オデッセイでの散歩
この出来事は大変びっくりした出来事です。
心の準備を整えて読む準備をお願いします
昔々ある日の出来事です。
僕が中学校1年生頃のことです。
僕は祖父が経営する会社にてアルバイトをしていました。
祖父とは家が近いこともあり、毎日行き帰りは車で送り迎えをしてもらってました。
今思えば毎日まいにち送り迎えをしてもらって本当にありがたいことでした。
この場をお借りして感謝の意を述べておきます。
「じいちゃん、あの頃は毎日まいにち送り迎えしてくれてありがとう。」
話を戻しますと、ある日のことです。
仕事が終わったので祖父が僕に言いました。
「おーい帰るど。ロビンを車に積んでくれい!」
「分かったよ!」
祖父の飼っている犬のロビンはいつもオデッセイのリアゲートを開けると、利口なものですぐに車内に駆け込んできます。
そのオデッセイのリアゲートを開けると祖父がDIYで作成した大型犬用の小屋があります。
これはオデッセイを新車で買って納車した翌日に近所のホームセンターに行きDIYで作ったものです。
その日は僕も一緒に手伝った記憶があります。
とても暑いカンカン照りの夏の日でした。
ホームセンターではまず、トンカチ、釘、金網、木材を購入。
その次に、届いたばかりのピッカピカのオデッセイのリアゲートを開き、車内のプラスチック部分にトンカチでおもいっきり釘を打つというDIYです。
とにかく僕の祖父は昔から豪快でした。
ものの数分で新車のオデッセイのリア部分に釘を何十本か打ち付けて作られた大型犬の“オリ”が完成しました。
まるで走る要塞のような感じでいかつかったです。
そしてロビンが乗るとオデッセイは軽快に走り出しました。
ブルンっ、ブロロロロロ
いつもの道をいつものスピードでいつも通り帰ります。
車内ではたわいもない話をしていたと思います。
すると何処からか
・・・っ ・・・ワオン ・・・ワンワンキャン
あれ?なにか聞こえる。
僕はそう思いました。
祖父はいつも運転する時にはテレビをつけていました。
僕は最初テレビの音かと思いましたが、なにか感じが違いました。
すると、ゴーっと風を切る音もします。
まるでオープンカーに乗っている時のような風切り音です。
(オープンカーには乗ったことがないのですがおそらくです)
僕は聞きました。
「じいちゃん、どっか窓が開いとる?」
「いんや、開いとりゃあせんど?」
確かに運転席も後ろの席も窓は開いていません。
なんかおかしいな。
と、ふと後ろを振り向くと驚愕してしまいました。
なんとリアゲートが開いたまま走っていたのです。
それも会社から数分走っていました。
僕は叫びました!
「じいちゃんストップ、ロビンが走りよるよ!!!」
「おう?あーあーあーっ!」
オデッセイはまるで壁にぶつかってストップしたかのようにキュッと停まりました。
シートベルトをしていなかったらまさにフロントガラスに突っ込んでいたかというくらいの制動力です。
さすが新車です。
路肩に止めてすぐに車を降りてロビンの元にかけよりました。
幸い大事にはなりませんでしたが、肉球を少し擦りむいただけですみました。
ボクサー犬は走るのも早いしすごいなと思いました。
さすがイギリスの誇るスーパードッグです。
ロビンの気持ちになって考えると、いつもは歩くかバイクなのに、今日は車で散歩とでも思ったのでしょうか?
それはさすがにないとしても、時速40km〜50kmは出ている中、よく走ってついて来れたなと思います。
一応トランクに乗せた後にはいつもリードを車内に打ち付けたリングに引っ掛けていました。
逆にそれがあったからこそ、必死に走るしかなかったのだと思います。
軽症で済んで本当に良かったと思った出来事でした。
草刈り機であわや大惨事に!!
ある夏の暑い日のことでした。
僕は祖父が持っている土地の畑を耕す手伝いをしに家から徒歩5分の畑に行っていました。
夏休みだったので、ほぼ毎日手伝いをしに行っていました。
その年の夏は40℃近く気温が上昇することも多く、5分の距離を歩くだけでも滝のような汗が出てとっても暑かったのを覚えています。
僕はクワで雑草を抜いていました。
祖父は草刈り機で雑草を刈っていました。
ブーン、ブーン、ブーン
何事も綺麗になるということは気持ちの良いことです。
このときはまだドラゴン会は立ち上げていませんでした。
数分間草刈り機が畑を駆け回った後、まるで断末魔のような鳴き声がそこら中に響き渡りました。
ギャワーン、ワン、ワーンワン
僕は何事かとおったまげました。
しかしそれがロビンの声なんだということは即座に分かりました。
後ろを振り向くと
「おーん、ロビンすまんのォ」
祖父が嘆いていました。
なんと倉庫の下で寝ていたロビンに気付かずに草刈り機で倉庫の下をやってしまっていました。
そして草刈り機の回る刃がロビンの腹に当たっていたのです。
想像しただけでめちゃくちゃ痛いです。
その後すぐに動物病院に連れて行って事なきを得ました。
数日後傷も完治しました。
また走り回るロビンを見て僕は安心しました。
ロビンの波乱万丈なその人生。
なにか学びになることもあるかもしれません。
犬と人間の関係
犬という動物は過去を遡れば、2万年から4万年前に狼から進化し、人間との共存共栄をしています。
ある研究チームが、ドイツとアイルランドにある4,700年〜7,000年前の遺跡の発掘現場で見つかった3頭のDNAを調査したところ。
狼の群れが人間の残飯を漁るために、狩猟採集民の集落の外れに移動したことで、犬の家畜化がはじまったとされています。
人間は辛いことや悲しいことがあれば、逃げたり、避けたりもできます。
しかし犬は飼い主に忠実なことが多く、飼い主の為に生きていきます。
昨今動物の虐待なども問題になる中で僕たちにできることは何があるでしょうか。